貨車シリーズ(フルキット)
気合い入れて作った3Dプリント貨車シリーズです。DMM.Make様の3Dプリントサービスを活用しながらオンデマンドでキット販売しております。メインである化成品タンク車は、化学薬品の輸送効率と安全性を両立させるため、長い歴史を経て設計・運用上の様々な試行錯誤がありました。その内容が車両の形態差に表れ、目的な同じながらに達成への様々なアプローチが存在したことを感じさせてくれます。
硝酸車
主に速星駅を拠点として活躍していた、日産化学工業の車が多いです。同社の硝酸車は非常に歴史が長く、古くはタム100、最晩年には日本の化成品タンク車として最後期(富士重製としては最後)のタキ10700,タキ29100最終ロットまで、貨車輸送へ非常に力を入れていたユーザといえます。タキ7450,10950,12050のような1形式1両の珍車、タキ7500,10453へのキャノピー追加改造車など個性豊かな顔ぶれも楽しいポイントです。
硫酸車
全国的にみられた硫酸輸送用タンク車です。非常に古典的なタキ300から、化成品タンク車として最後の新製形式であるタキ29300までバラエティは多岐に渡るほか、他形式からの改造転入車も多く含まれます。中でも、タキ1700からの改造転入車であったタキ4581は新専貨輸送末期まで運用に入り、タンク車による硫酸輸送の最期を見届けました。また、タキ29300の最終ロットは2004年製であり、新専貨終焉まで僅か3年程度しか活躍の場が与えられなかったため悲運の形式として知られています。
#1106 タキ300 4485タイプ #1107 タキ300 4581タイプ #1108 タキ4000 24038タイプ #1109 タキ4000 34042タイプ #1117 タキ5750 K2タイプ #1118 タキ5750 K5タイプ #1110 タキ5750 W14タイプ #1113 タキ5750 W24タイプ #1111 タキ6250 N4-Aタイプ #1116 タキ29300 W3タイプ #1102 タキ29300 F3-Aタイプ #1104 タキ46000 F1-Aタイプ #1112 タキ5750 H5タイプ #1119 タキ5750 K11タイプ
苛性ソーダ車
硫酸車ほどドラスティックな構造変更は見られませんが、側ブレーキから手ブレーキへの変化、ドームレスへの移行、タンク体留め金の変化、キセ接合部の処理方法など化成品タンク車としての構造変化を定点的にみられるジャンルではないかと個人的には思います。模型でお馴染のタキ7750に加え、新専貨としてはタキ2600,4200もまたメジャーな形式ですが、Nとしては未だタキ7750しか製品化されていないのは何故でしょうね…。
#1114 タキ2600 12685タイプ #1115 タキ2600 22689タイプ #1120 タキ2600 22696タイプ
セメント車
各社競作のなかで様々な形態が生まれ、セメント列車という単一品目の編成でありながらもバラエティに富んだ、良い意味で不揃いの編成が目を楽しませます。特にタキ1900は40t積セメント車としての多数派で、基本設計は同じながらメーカーによって多くの構造的な差異が生まれた形式です。所有者によって荷役設備が異なるため、荷卸部やハッチに形式横断で特徴が現れます。電気化学工業の車は日立製であり、外側リブ補強タンク体が特徴的です。また所有者特有の構造としては歩み板が山なりな点、ハッチが4個となっている点があります。
#1701 タキ1900 H1タイプ #1702 タキ1900 H1-Aタイプ #1703 タキ1900 H4タイプ #1704 タキ1900 H3タイプ #1705 タキ19000 H5タイプ
その他化成品タンク車
タキ17900:新興発塩尻行のアルミナ輸送向けタンク車です。日立製と日車製があり、それぞれメーカーごとの構造的差異が現れているほか、何故か歩み板の手摺が全く異なる点も興味深いところです。
タキ5900:日産化学工業の所有していたクロルスルホン酸専用車です。マイナーですが硝酸車より一回り小さく、液出管も無いところが特徴的です。
タキ26000:青化ソーダ液輸送専用車です。落成時は亜硫酸ソーダ液車として活躍していましたが、ニトロベンゼン、青化ソーダ液と転職を繰り返し、晩年はタキ22900共々上越国境を超えていました。青化ソーダ液用にバルブ周りへ鍵箱をつけられたり色々改造されていましたが、亜硫酸ソーダ液車としての特徴だったV字のタンク体が名残として残っています。
タキ22900:従来、青化ソーダ液は苛性ソーダ車の臨時専用種別変更で輸送されていました。しかし昭和46年に毒物及び劇物取締法が改正されたため、本形式はこれに準拠した保安対策を実施した専用車として誕生しました。青化ソーダ液車としては唯一の専用形式で、平成になってからも増備されました。タキ26000や11800では荷役管のバルブ周りに後付けの鍵箱が設置されていますが、本形式では予め独立した3個のドームが設けられ、各々に鍵がつけられるようになっています。
#1608 タキ17900 N2タイプ #1609 タキ17900 H2タイプ #1601 タキ5900 H1タイプ #1610 タキ26000 -Bタイプ #1607 タキ22900 N3タイプ -TR225
貨車シリーズ(改造キット)
市販貨車の惜しいところを矯正する部品です。フルキットより手軽に作れて、かつ効果的なものを目指しています。
タキ35000台枠キット
河合商会やマイクロエースのタキ35系貨車は台枠が広いので、これを矯正するために色々作りました。台枠と台車のセットで、KATOのタキ35000に近いプロポーションを実現しました。
Tカプラー
「連結できるダミーカプラー」をコンセプトに、実車と同じ寸法のナックル、同じレベルの連結面間隔を実現すべく製作しました。強度的にはレンタルレイアウトでの長編成運転に耐えられるレベルで設計しています。市販カプラーより小さいため互換性がなく、調整も少し大変ですが、カプラー周りの印象は一般的なNゲージのそれからかなり改善しています。
T-Truck(Tango)
河合商会の貨車は車高がちょっと…という方に向けて、交換するだけで車高の下がる台車を製作しました。車高は勿論のこと、台車自体の幅も狭くすることで見栄えが実車に近づきます。現在はTR41C,41D,213C,225,211,216Bをリリースしていますが、トキ25000やタキ1900、各転用車などのためにTR209も作りたいなと考えています。
従来はT-Truckという名前で販売しておりましたが、強度面での見直しと市販カプラーへの対応を目的に「Tango」と名前を変え、一部の製品から適用を開始しています。
機関車シリーズ
貨車にはスイッチャーが必要ということで、少しづつ作り揃えています。
DL17 有田川公園仕様
JNMA 初公開!有田川鉄道公園にて動態保存されているDL17号の3Dプリントキットです。ダミーの足回りが付属していますが、動力化の際はアルパワーN16S(2軸)をお使いいただけます。売り上げのうち、経費分を除いた金額については実車の維持整備費用として寄付されます。※本製品は工作経験者向けです。
こちらのBOOTHアイコンからお買い求めいただけます。
https://t356x.booth.pm/items/3015805
25tスイッチャー
専用線でかつてはよく見かけた、Hタイプのスイッチャーです。前期の丸屋根と後期の角屋根を作りました。速星タイプのグリル付きもあります。動力はアルパワーN14Sを入れられますが、動力を入れない場合でも車輪(KATOの11-606)が入ります。足回りを削ればロッドタイプの動力も入れられます。
ギャラリー
頒布物は以下で販売しております。
またタキ17900につきましては、甲府モデル様から発売させていただいております。